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ご存知のように7月15日、フランスは1998以来、20年ぶりにサッカーのワールドカップで優勝しました。
それによって優勝の証である2つ目の星を勝ち取りました。フランスではもう大騒ぎでした。フランス中で国民が勝利を祝って新たなるチャンピオンたちに「メルシー」(ありがとう)と感謝を表明しました。数日間たってもその喜びはまだまだ感じられます。
個人的に、私はサッカーファンではありませんが、今回のワールドカップは熱狂を与えてくれて、フランスが初優勝を果たし1つ目の星を得た1998年にさかのぼった気分になりました。
当時私は家族と共にパリに住んでいました。友人たちとまだ赤ちゃんだったお互いの子供たちとテレビで試合を観戦しました。フランス代表がブラジル代表に勝利の得点を決めたときは皆が立ち上がり喜んで叫びました(試合は3対0でフランスが勝利、ジダン選手が2点を入れた歴史的な試合でした)。
子供たちはまだ小さすぎて何が起こっているのか分からなく、脅えてサロンのテーブルの下に隠れて慰められませんでした。私の息子はその時まだ11か月であり、その晩の思い出が全くありませんが、私はまるで昨日のようにはっきりと覚えています。パリの街全体が素晴らしい喜びに包まれ、叫びと車のクラクションの音が夜遅くまで鳴り響いていました。
今回はブルゴーニュ地方にある家で友人たちと試合をテレビで観戦して、この新たなる勝利を祝いました。相手のクロアチアもとてもいいチームだったので最後の数分間まで勝利が確信できず、緊張感のある試合だったので皆が叫んでいました。
元々フランス代表は優勝候補ではなく、その前に退屈な試合を何回もしただけに、この勝利はより嬉しいことでした。
この勝利はフランスでは大事な出来事でした。フランスでは2千万人ほどがテレビで試合を観戦して、パリと各地方のファン専用のパブリックビューイングでも大勢の人がフランス代表を応援していたようです。
勝利後、選手たちは喜びを炸裂させて何時間もフィールドに残りました。
サポーターの間でも、優勝後の喜びは夜中まで続きました。合計1600万人(フランス人口の4分の1)と18歳から24歳の人の5割は外に出て優勝を祝っていました。
シャンゼリゼ通りには40万人ほどが集まるという信じられない光景も見られ、凱旋門には選手の名前が映し出されていました。フランスの人々は、完全に一体になって、喜びとフランス人である誇りを叫びながら朝まで優勝を祝いました。 (次号に続く)