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The Slow-Food Boom Ⅰ

スローフードのブーム その1

みなさんこんにちは。
夏休みでカルネを当分休ませていただきましたが、皆さんはお元気ですか?
コロナの変異種により、感染者が急増していることを聞いておりますが、いかがでしょうか?フランス、スイスではワクチン接種キャンペーンのおかげで、重篤な症状を訴える患者は減少し、入院患者数も減りましたが、まだまだ注意が必要です。

日本ではコロナにも関わらず、オリンピックが開催されたことが、世界の注目を受けました。最初は、感染者が増えるだろうという懸念がありましたが、オリンピック村のバブルのおかげで、爆発的な増加が見えなく、安心した状況でテレビを見ることができました。

日本の選手は過去最多のメダルを獲得し、海外でも称賛されました。また、オリンピックの組織が完璧で、ボランティアもとても親切だった、と海外の選手からの声も上がってきました。パラリンピックが明日から開催され、それも順調に行き、厳しい感染状況にも関わらずなんとか無事に組織できるよう願っています。

さて、前回お話しした「スローライフ」のご報告の続きです。その「スロー」と言う概念は、以前から存在していることをご存知でしょうか。それは「スローフード」と言う運動があります。1989年に設立された世界的に活躍している草の根運動で、国際組織でもあります。「おいしい、きれい、ただしい(Good, Clean, Fair)食べ物をすべての人が享受できるように」をスローガンとし、日本にも2016年からスローフードインターナショナル事務所があります。 https://slowfood-nippon.jp/aboutus/

そのスローフード運動の歴史はとても面白いです。80年代にイタリア人のCarlo Petrini(カルロ・ペトリーニ)がスタートし、当初は食生活において「地方の伝統、おいしいフード、美食、そしてスローペースの生活」を提唱しました。つまりその根本に、食べ物が本当に楽しめるようになるために、「スローペース」が必要だという概念です。その「スローペース」のおかげで、人間、文化、自然、地球の間の繋がりが分かるようになる、という非常に魅力的な考えです。

私にとって、とても素晴らしい運動で、美食のイタリアで発足したのも偶然ではないと思います。その「スローフード」という考えが、今起こっている「スローライフ」の哲学に似ているのではないか、と思います。(次号に続く)

連載コラム写真
イタリアでスローフード運動を1989年にスタートしたCarlo Petrini氏(中央)。
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スローフードスイスの事務局のロゴです。カタツムリが「スローフード」のライフスタイルを表現しているのは面白いと思います。
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「スローフード」のサイトやブログも最近とても人気を増しています。
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