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Carnet 260

Le design japonais qu’aiment les Français, Part Ⅰ

フランス人が好きな日本のデザイン その1

みなさんお元気ですか? ウクライナ戦争で、毎日悲しいニュースが続いておりますが、1日も早く戦争が終わり、平和な世界に戻って欲しいと願うばかりです。スイスや日本のように、平和で豊かな国に住んでいることのありがたさを改めて実感する時代になってしまいました。

私が住んでいるスイスでは、コロナ禍(オミクロン)がやっと終息してきたようで、2月の中旬から、全ての制限と防止対策が解除され、公共交通機関でのマスク着用以外は、完全に普通の生活に戻れるようになりました(マスク着用も、今月末になくなります)。感染者が相変わらずまだたくさんいますが、入院を必要とする方が減っており、ほとんどインフルエンザと同じようになる状況になってきました。つまり「コロナとの共存」という生活で、それはフランス、欧州に対して一般的にも言えると思います。

日本もコロナが終息する気配を見せており、国境が開かれようとしているので、近いうちに訪日できる雰囲気になってきたことを、有り難く思っています。私は前回訪日したのは2019年秋で、もう3年ぶりになってしまいました。

さて、今回はフランス・欧州で人気のある日本デザインについてお届けしたいと思います。そのきっかけは、パリの国際家具展示会メゾン・エ・オブジェ(Maison et Objet)が2月に、日本のライフスタイルとデザインに焦点を当てたキャンペーンを実施したことです。

みなさんもご存知かと思いますが、本来、メゾン・エ・オブジェは毎年1月にパリの郊外で行われ、私もロゼジャパンのみなさんと毎年訪問している大きなデザインショーです。(過去の「カルネ・ド・フランス」でもそのテーマについてお届けしました)ですが、コロナで2021年の1月はキャンセルされ、今年の1月は実施予定でしたが、結局3月24日~28日に延期されました。

しかしコロナで中止になってから、メゾンはオンラインで情報を定期的に流すようにし、結構頻繁にデザインやデザイナーに関する情報が入ってきています。デザイン業界のデジタル化がとても早いスピードで進められているような感じがします。将来的には、メゾン・エ・オブジェや、ケルンとミラノの国際見本市は実際に開かれ続くのか、リアルスペースでの開催自体が問われていると思いますが、やはり、実際に参加でき、本物が自分の目で見られるイベントにして欲しいですね。

今回はオンラインキャンペーンで日本のデザインとデザイナーが紹介され、そこで、どのようなデザインやオブジェがフランス人、欧州の方々に紹介されているかについて面白い情報が得られると思いました。少なくとも、このキャンペーンが行われたこと自体が、日本のデザインやライフスタイルがヨーロッパのお客様にとっていかに魅力的なものになっているかを示していると思います。
そのキャンペーンは、メゾン・エ・オブジェとJETRO(Japan External Trade Organization日本貿易振興機構)の共同主催で行われました。

ちなみに今現在、メゾン・エ・オブジェは高島屋と連携して、日本の高島屋でデザイン展示会を行っています。それはDESIGN DIALOGUESデザイン・ダイアローグ というキャンペーンで、ロゼのデザイナーのお二人の商品も展示されています。
https://www.takashimaya.co.jp/store/special/maison-objet/top.html#movies

これも、デザインとライフスタイルの分野において、日仏の協力関係と交流がさらに強化されていることの証だと思います。フランスも日本も、「デザイン大国」としての役割を果たしているのではないでしょうか。

さて、本題に戻りますが、DIGITAL DAYS – JAPANESE LIFESTYLEというキャンペーンで、2月14日~16日の3日間、ジャパン・デザイン・デイズ(Japan Design Days)のスローガンで実施されました。その内容を紹介していきたいと思います。

連載コラム写真

Day 1(第一日 :2月14日)

Japan Design(ジャパン・デザイン)はキャッチフレーズで、日本のデザインを次のように紹介しています。

Un design aux lignes pures, tout en délicatesse, pour une décoration qui respire l’élégance et le luxe de la simplicité. Laissez-vous inspirer par l’art de vivre à la japonaise aux travers des nouvelles collections des plus belles marques du pays !

シンプルな中にエレガンスと高級感を漂わせるデコレーションのために、すべてが繊細なピュアラインで構成されたデザインです。日本の最も美しいブランドの新しいコレクションを通して、日本の生活芸術にインスピレーションを受けてください。

確かに、art de vivreアール・ド・ヴィーヴル(生活芸術)という表現が出てきますが、今までは主にフランスのライフスタイルに当てはまることで、日本のライフスタイルに関しても使用されているのは面白いと思います。そこで、次のブランドと商品が紹介されています(色々なものがありましたので、すべてを紹介するのに多すぎて、代表的なものをこちらでセレクトさせていただきました)

連載コラム写真
メゾン・エ・オブジェがセレクトした商品の一部です。

1. シルクの模様のSUIテーブル(ニシジン・オカモト)

このガラス天板のテーブルの特徴は、京都の「絹の天国」である西陣のシルクを使用していることです。金蘭織物の技術を使い、モダンなテーブルに仕上げているのはとても魅力的なアイデアだと思います。「西陣オカモトは100年前に設立された会社だ」とアピールしています。日常生活に「金蘭」が生み出す贅沢感をもたらしています。

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2. 和紙の照明(モブジェ)

このリーディングランプはベースからシェードまで、一線の織糸で作られており、その原料は80%和紙だそうです。「紙」といっても、とても丈夫な素材で、シェードは様々なシェープに変えることができ、透明感も美しいです。商品コンセプトの中に、「シェープと光も調節でき、まるで髪を整えるようなことができる」、と書いています。

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3.センターテーブルBY TRAY TABLE(モハイム)

とても賢いデザインのテーブルだと思います。トップはトレイになっており、その下に本、グラス、携帯電話やつまみなどを収納できます。コンセプトに、「その機能性によって、無駄な動きを避けることができ、片手でも楽に持ち運べるので、どこにでも気軽に使うことができます」と書いています。まさにそうで、自分も欲しくなる程、気に入ったテーブル。少ないスペースの中で、様々な機能をはたすことのできるコンパクトなデザインにおいての日本のノウハウを表していると思います。

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(次号に続く)

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