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Le design japonais qu’aiment les Français, Part Ⅳ

フランス人が好きな日本のデザイン その4

前回に引き続き、DIGITAL DAYS – JAPANESE LIFESTYLEというキャンペーンの「ジャパン・デザイン・デイズ」第2日目、Confort & Serenity(快適さと平静)というキャッチフレーズで紹介されている商品のご報告の続きです。

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1. Lapel/floral decoration・MOBJE ラペル・フローラルデコレーション

服の襟に似たような面白いフラワーベース。

襟の形やネックレスなど、首元を飾ることは人の印象を大きく変えて見せてくれます。Lapel(ラペル)は花を活けた際に襟にあたるフラワーベースです。襟を大きく広げて花を面で受けたり、襟を2枚合わせてクリップで留めたり、襟を整え、花を仕立てる生活をお楽しみください。

https://mobje.jp

確かにお花に「襟」を与えて美しく仕立てるのは、大変ユニークなアイデアだなと感じました。色々なシェープにアレンジすることができるし、日々に変化を与えることもできます。または、「花に襟」と言うのは、お花を美しい女性に例え、そのスリムでしなやかな首にアクセントを与える、という感じもします。フラワーベースは普通は硬い素材から作られており、変更を与えることができないのですが、ここは柔らかいポリエステルを使用し、服装のようにアレンジできるのも意外な発想ですね。日本の生花の芸術はフランスでも良く知られるようになり、西洋にも普及される「日本のお花の文化」の一環としても見られることができると思います。

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2. FUJIGOKEの苔・ラージシート式

凍らせて閉じ込めた、富士山麓の生苔の美しさを感じるフリーズドライ苔。

日本の苔の美しさを海外の方にも知っていただきたいという思いから、FUJIGOKEを開発しました。FUJIGOKEは、世界遺産である富士山の麓の苔農場で栽培された美しい生の苔をフリーズドライにした製品です。急速冷凍し、乾燥させた「奇跡の苔」は、無着色の天然素材で、水やりをしなくても新鮮な苔の質感と美しさを長期間保ちます。テーブルトップや壁面などのインテリアにも最適です。また、暗所での長期保存も可能です。化学薬品を使用しないので、苔の自然な色と質感を楽しむことができます。

https://fujigoke.jp
https://mom.maison-objet.com/en/brand/14088/fujigoke

そのように紹介されている商品にびっくりしました。大変ユニークで素晴らしいアイデアだと思いました。私は苔が大好きでなのですが、日本の庭園以外ではあまり見当たらないものとして見てきました。そのような「富士苔」があれば、自宅でも日本の苔の魅力が楽しめるのは、とても魅力的な考えで、どのインテリアでも、日本の苔庭の雰囲気を浮かび上がらせることができると思います。

連載コラム写真

もしこの苔のシートを自分のリビングルームの壁に飾ったら、遊びにくる友達もすごく驚くでしょう ! 日本人は、自然からの贈り物をそのまま、様々な技術を使い、保存し、再現し、西洋の皆さんにも届けてくれるのです。

3. SWING BIN poubelle(ゴミビン)MOHEIMモハイム

他の商品と違って、飾り物やデコレーションではなく、ごく実用的で日常生活にも役に立つ商品も紹介されています。

このビンは、究極のシンプルを目指して作られました。何の仕掛けもメカもなく、側面の直線に合わせ、ふたが上に乗って傾くように設計されています。どんなインテリアや環境にも、彫刻のようにさりげなく溶け込みながら、SWING BINはミニマリズムの美しさを表現しています。

https://moheim.com

このSWING BINは2010年に生まれ、「世界で一番美しいゴミ箱」として有名になり、ミラノ・サローネでも紹介されたようです。MOHEIMブランドの初のアイテムで、それ以来、同ブランドはテーブルウェアから家具に至るまで、生活空間を彩るさまざまなアイテムを発表してきました。そのブランドのデザインに共通するのは、ミニマリズムとシンプルさ、そして人々の暮らしにスムーズに溶け込むことです。

連載コラム写真

さらに、伝統的な技法と高度な技術を駆使し、リサイクルな素材を用いて、サステナブルな商品を生み出しています。「時代を超えて長く愛されるように作られたモハイムのアイテムが、お客様に充実した毎日をもたらすことを願っています」とホームページに書いています。

「ゴミビン」というのは、普通はキッチンの隅にある地味な存在ですが、このSWING BINは彫刻のように美しいと思います。そのシンプルでありながら、大変賢いフタのメカニズムは日本人の創造力を表現し、「余分なものがない、少ないものから、新しいものを生み出す」という力を表しています。それこそがwabi-sabiの概念を、コンテンポラリーな形で象徴していると感じました。

今回のセレクションを通じても、日本人独自の美意識、そして洗練された技術が実感でき、それこそが「日本のデザイン」を特徴づけ、フランスをはじめ、西洋でもますます人気を増しています。

(次号に続く)

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